2020/01/10 19:21

そんな問い合わせも少なくないですが、
キャスティングゲームメインに考えてる方に向けた1本。
アジアからアマゾン、国内の釣りからどこまでも....。

今年の’武石さんの「怪魚ハンターが行く!」取材時にメイン機としてフロントに立ち続け









小塚のアナザースカイでの放映時にパプアンを手にしていたロッドもMV-65(凄まじく曲がってるけどね)




ここんところはユーザーさんが強烈なサイズのトーマンあげてきたり....。






ふとい



私自身もずーーーっと使ってますが登場機会が相当多いロッドです

ちなみに4年ほど使って未だブランク破損はない。


MV-65って“マックス級を獲る”ってロッドを目指したわけではありません


が、使用時間が長くても使い切れる操作性&不足ない十分以上の強度を目指した

で、その結果として魚を連れてきてる


それだけ使えるエリアが広く、長時間使える使用感である証明。

過剰に強い、重い...では投げ続けれないからね。



まぁ、再販のタイミングごとにこういった記事をあげてるんですが、
※私たちも使っていて新たな発見だったり、お客さんからのレポートだったりがあった際にアップデートしてるようなもんです。


ロッドベンドや実際のリフトアップについてはこの辺の動画や画像も参考にしてほしい









実際こんな感じで使ってます。

ユーザーさんから聞かれることも少なくないのでたまに話すこともあるのですが
製造ギミック的なところとかあんまり話さないんですが....

Q1、クロスカーボンとか使ってないの?
A1、使ってます。
多軸化するごとに要は筋交いを増やすのと同じで、様々な方向からの捻れに強くなりキャストやフッキングのパワーロスが少なくなる。
その角度(軸数)で性格が異なります
ディアモンの場合、各セクションごとにカーボン特性を変えれるので、思い通りにロッドが作れちゃう訳です。
え?何軸なんだって?また聞いてみてくださいな。


Q2、どんなカーボン使ってるの?
A2 、中弾性です...基本はね。
と、いうのも中弾性だけのものを使ってロッドは作れますが、
そののカーボンが持つ特性しか出ない、それすなわち悪い面が同時に出てくるとも言える。
しなやかでありつつも反発力は生かす、張りはあるけどしっかり曲がり込む、衝撃をアブソーブさせる食い込みの良さ。
低弾性、中弾性、高弾性それぞれの弾性のカーボンの良さを引き出すために...
コーヒーだったら、旨味の強いもの、苦味の強いもの、酸味の強いものなどをブレンドして誰でも飲みやすいものに仕上げますが。
それと同じで、カーボンのシートをどうやって組み合わせて味付けしていくか?
各セクション内でもやってますし、Q1のクロスカーボンとも合わせてのお話。ここが腕の見せ所。
ブランクから焼いてるので、好みに好き勝手にできるのがブランクから設計しているメーカーの強みだと思いますよ。



Q3、ディアモン折れないのってグラス混ぜまくってんじゃない?
A3、いいえ、ディアモンはフルカーボンブランクです。
確かにグラスを入れることで曲がりはしなやか、折れにくいロッドになる....(ことはある。それが全てじゃない)
けど、ディアモンは比較的弾性の低め&曲がりやすいロッドでもローパワーでもなんであってもフルカーボンのブランクを使用。
グラスを手がけたことがそうないからですが、

要は、カーボンをグラスっぽく仕上げることもできるにはできる、けど逆は結構ムズイ。



Q4、並継じゃなくてもいいんじゃないですか?
A4、いいかもしれない、けどウチは並継、そして、どれだけ設計とテストにお金を時間と精度をかけるかです。

対比として出されることの多い印籠継。
印籠が悪いわけではなくて、1本物のブランクを適当に持ってきて、適当な印籠を使って、適当なところでカットして、適当に仕上げる。
そういった印籠継のロッドがよくないと言ってるんです。精度も強度もでたモンじゃないんし、

もちろんも何も、印籠継の良いところもたくさんあるわけで...またの機会にまとめたいと思うんですが(細身のロッドとか特にそうじゃないかな?)
印籠継にすること前提でブランクを焼いて、印籠も焼いて、そうして作ってるロッドもあるわけで(Nudeがまさにそうです)
要は超負荷のかかるGTロッドでも印籠継のロッドあるじゃないですか?
ただた本気で印籠継ロッドを本気で作ろうと思うと大変...。(そっちの方が得意な人もいると思うけど)

深い話は置いとくとしても、設計の自由度が高い(強度補強などがやりやすい)ってことが、並継を採用している1つの理由でもあります。

ま、変わらず、セクション数ごとのマンドレルを焼くので金はかかってるのは変わらずです...(仕方ないんだな)



Q5、なんでそんな高い?
A5、製品原料や加工、テストにかけてる時間もそう評価してほしいですが、もう1つ、ディアモンは検品が多い。

検品って最後、出荷前にグニューって曲げて...「だけ」じゃないんですよ。

ブランク出来上がって、各パーツ仕上がって、ガイドつけて、塗装して、スレッドも巻いて。。。。
いやはやロッドってパーツの組み立て工程が本当に多いんですが、
それだけ、その段階で“不良”とも言えるダメなものが出てきます。
その工程を入れれば入れるほど....完成品がどんどん減っていく、もしくは工程のやり直しなど...

検品工程を足すほどに歩留まりが悪くなるわけですよ、ええ。


仮に完成品の竿を100本作るとして
検品クリア率を90%とすると
ブランクで90%
パーツ組み立てで90%
塗装段階で90%
出荷前チェックで90%...

と弾いていくと。

0.9×0.9×0.9×0.9=0.651
約65%
100本作りたいのに65本しかできない....!!!!

あー参った困ったな〜〜〜


ではいけないわけさ(怒

だってみんながオーダー入れてくれてるのに

「ごめんごめんごめんさい、今年はこれだけしかできませんでした〜」

なんて言えないからね。
100って言ったら100、500って言ったら500、10000って言ったら10000作るモンです。


こんなことでは最初のオーダー通りの数なんかできませんからな。


そうなったら、工場の製造の質を上げていくか、歩留まり考慮して多めにパーツを用意するほかないワケ。
(まぁ、前者の方が色々な意味で健康的的な解決策ってのは皆も思うところですね。)


こんなわけで、検品の回数=バラツキの減少=全体品質の向上=価格の上昇。

と、なるのはいろんな物作りをしてる方ならわかるはず。


話をもどして、


MV=VALITUDOシリーズとして

モンスターキス テスターの武石さんのシグネチャーモデルとして製造しているシリーズ


現状ではMV-55と今回生産のMV-65の2モデル展開



今回は海外からの引き合いが強烈に強いな....


テスト進行中のモデルとしてMV-75....もあるんですが、こちらは現在テスト&リファインを続け、だいぶ良いところまできてる。


しばしお待ちあれ。






で、昨年12月に発売開始したMV-65(2018)
昨年発売、つまりモデルイヤーが2018年って意味で、前回発売モデルと変更はない。
基本的なルアーフィッシングで1つの標準となるレングスの6.5ft
パワー感も一般的なバスルアーを標準として5~30gを最適キャストレンジ(実際は2ozクラスまで全然問題はない)
ディアモン内ではルアーのキャスティングに標準を合わせたシリーズとして存在してます。
グリップの互換構造こそあれど、セパレート部分は分離しないのがM“V”シリーズの外部ビジュアル的特徴。



「え?それってディアモンどれもこれもじゃないの?」
と、言われたことがありますが....
武石さんの釣りのスタイルに合わせて、グリップの互換性能より、固定式として緩まない使用感を取ったわけです。



そしてMVシリーズは投げて投げて探りまくる釣り用ロッドとして軽さ、振り抜けを重視
その結果MV-65は
~2016年生産分は小径sic&ステンガイド(初代)
2017年生産分は小径トルザイト&チタンガイド(2代目)
2018~生産分は大口径トルザイト&T2チタンガイド(3代目)、そして指抜けよく投げまくれるロッドとするべく、
トリガーも〜2017年モデルはTCS17でしたが、現状はPMTS17に変更しています。


全然別物さー





ブランク自体には変更ないんですけど、こうして細かなマイナーチェンジをしてます。
ブランクは初期モデル開発時にココだ!ってところまで着地させたので、一切変更なし。


リールはキャストゲームで一番使うであろうシマノの70~200番台
ラインはPE2〜5号ほど、リーダーは35~70lbs程度あたりが使用感よく使える

この辺りのルアーキャスティングメインの部分に当ててます

ショアからもボートからもとにかく潰しの効く設計に落とした。

実際、武石さんの過去写真をみるとその釣獲魚種は強烈....






ほんの一握り...


「あぁ、曲がる巻物系ロッドなんだー」
と、思われがちだけど、確かに感度激ビンビンの1pcのラバジロッドとかにはかなわないけど

けど、ちゃんと設計さえすれば
マルチピースだろうが感度取れる竿にも仕上がるので



この通り問題なく遊べます。


幅広く、釣り場も魚を選ばす、バーサタイル性を具現化した1本は遠征先を日々を楽しく
(実際ディアモン1本目にこのロッドを選ぶ方も少なくない)

我々が徹底に徹底を貫いて重ねに重ねたテストを行ってきた。

そしてテスト終了したからといわず、今も使い続けてる。

これこそが“本当に使えるロッド”である証明であり、実証。




自信をもってお薦めできる1本だと自負しています。








ヨシダ